グッドイヤー、
世界最大のル・マン24時間レースに向けた物流の舞台裏
2024.06.14
プレスリリース





2024年はグッドイヤーにとって、2020年にル・マン24時間に復帰して以来、最大の年となります。今年のル・マン24時間において、グッドイヤーは新たにサーキットを飾る23台のLMGT3マシンと、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズやアジアン・ル・マン・シリーズなどで世界を転戦している16台のLMP2マシンにタイヤを提供します。これは、グッドイヤーのタイヤを装着するマシンが、昨年の24台から39台に増えるということです。
ル・マン24時間で使用される約7,250本のタイヤは、ドイツのハナウにあるグッドイヤーの工場で生産され、現地に向けて出荷されます。すべてのタイヤ、フィッティングエリアの設備、そして、レースウィークを通じて100人以になるチームスタッフのケータリングなどを25台以上のトレーラーを使って運搬することになります。
グッドイヤーではトレーラーの最大積載量を最大限に効率化できるように、これらの荷物の積み方を工夫しています。また、チームスタッフ全員が同乗して現地に向かう際にも、効率性を考量したルート選択をしています。もちろん、すべての車両にはグッドイヤーの低燃費タイヤが使われています。
日本をはじめとする長距離輸送が必要となるレース会場の場合、グッドイヤーは世界各地へのタイヤ輸送に海上輸送を利用しています。これには手続きなど多少複雑になるところもありますが、温室効果ガス排出量の観点からは、1トンの貨物を1マイル輸送するための航空輸送に比べて47分の1に削減できます。(1)
グッドイヤーのタイヤフィッティングエリアは、世界で最も歴史的なル・マン24時間レースの中でも重要な役割を果たします。フリー走行や予選で、F1レース2大会分ほどの距離を走ったタイヤを各チームから引き取り、決勝に挑むための真新しいタイヤに交換して再び各チームに供給します。レースの週末に何千本ものタイヤを供給するには、正確なデータモニタリング、供給管理、そしてチームワークが必要になります。
グッドイヤーのタイヤエンジニアチームには、レース中の路面温度や天気予報などのコンディション情報など様々なデータが送られ、それらをリアルタイムで分析します。分析されたデータは各チームのグッドイヤー専任エンジニアに伝えられ、レースコンディションに対するタイヤのパフォーマンスを予測し、チームと連携しながらレースの戦略やマシンのセットアップの指針とされます。
グッドイヤーのすべてのタイヤにはRFIDチップが埋め込まれおり、レース期間中のタイヤ使用状態を管理するために使われます。この情報はレースオフィシャルにも共有され、各チームがレギュレーションを守ってタイヤを使用しているか確認されます。
使用済みタイヤのリサイクル
グッドイヤーのモータースポーツ活動におけるサステナビリティへの取り組みの一環として、使用済みのタイヤは床材などに使われています。2023年、グッドイヤーは何百本ものリサイクルタイヤから作られた床材を使ったタイヤフィッティングエリアを公開しました。
マイク・マクレガー(グッドイヤー ヨーロッパ 耐久レース プログラム・マネージャー)
「毎年のことですが、ル・マンへの準備と参戦は1年を通して最大で特別なチャレンジです。他のレースへの準備から参戦もほぼ同じプロセスですが、ル・マンのスケールは他に類をみません。グッドイヤーが5年前にWECに復帰して以来、ル・マン24時間は最大のモータースポーツイベントなので、チーム全員の意識は非常に高いです。サーキット内では迫力あるレース展開がされるように舞台裏でサポートし、サーキット外では常に環境への意識を持つ素晴らしい仲間たちと一緒にル・マンに挑めることを誇りに思います。」
(1) 航空貨物 対 海上貨物の二酸化炭素排出量(2023年実績) https://8billiontrees.com/carbon-offsets-credits/carbon-ecological-footprint-calculators/air-freight-vs-sea-freight-carbon-footprint/