サイドウォールの表示
タイヤのサイドウォールに書かれている情報は何かについてご紹介します。
タイヤの各部分の呼び名や寸法を「タイヤの諸元」といいます。
その寸法は《タイヤを正規の標準リム(ホイール)に組み、正規の空気圧を充填した時》に測った数値のことです。
また、タイヤの幅に対する高さの割合のことを「偏平率」と言い、通常70%または70シリーズ等と呼ばれています。
タイヤの各部分の寸法や型式を表す項目や数字を「諸元」には、下のような規格があります。
タイヤの総幅※
サイドウォールの文字や飾りなどの突起部分全てを含むタイヤの幅
タイヤの断面幅※
サイドウォールの文字や飾りなどの突起部分を除いたタイヤの幅。ミリで記載されています。
トレッド幅※
タイヤが路面と接する部分の幅で両肩の突き出た部分の間
タイヤ外径※
荷重を加えていない状態でのタイヤの直径
タイヤ高さ※
タイヤ断面の高さ([タイヤの外径ーリム径]×1/2)
リム・フランジの高さ
リム(ホイール)のタイヤと組み合わされる部分の高さ([リムフランジ外径ーリム径]×1/2)
※印の数値は、標準リムに装着し規定の空気圧充填時のものです。
タイヤの偏平率とは、タイヤの断面幅(W)に対する高さ(H)の比率を表す数値です。
偏平化(低偏平化)とは、偏平率の数字が小さくなることを言います。
偏平化により、接地幅が広がり、サイドウォールが低くなります。
時代とともに偏平化は進行し、1960年代は82~70%だったものが、現代では30~35%といった低偏平タイヤも登場しています。
通常のタイヤ(高偏平なタイヤ)
通常のタイヤは、タイヤ部分が厚いため、路面からの衝撃をしっかりと和らげることができ、乗り心地が良くなる傾向にあります。また、高偏平なタイヤほど接地幅が狭くなるので、転がり抵抗が小さくなり燃費も向上するため、経済性も高まります。
ただし、ハンドリングについては劣ります。
低偏平タイヤ
低偏平タイヤはロープロファイルタイヤとも呼ばれており、偏平率が低いほどサイドウォールの高さが低くなり、接地幅が広がります。そうすることでハンドリングの応答性が高くなるため、スポーツ走行を重視する車両の多くに低偏平タイヤが装着されています。
しかし同時に路面の影響を大きく受け止めてしまうので、乗り心地は劣ります。
低偏平タイヤは空気圧の不足が視認しにくいので、エアゲージを使用して定期的に点検してください。