Special Impression
モータージャーナリスト清水 和夫が語る!

オールシーズンタイヤVector 4Seasons

マルチに活躍する
キング・オブ・ストリート

Profile

清水 和夫Kazuo Shimizu
1972年のラリーデビュー以来、国内外の耐久レースに参加する一方、国際自動車ジャーナリストとして活動。自動車の運動理論・安全技術・環境技術などを中心に多方面のメディアで執筆し、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレーターとして多数の出演経験を持つ。自動車国際産業論に精通する一方、スポーツカーや安全運転のインストラクター業もこなす異色の活動を続けている。

雪道での走行

オールシーズンタイヤは昔からありましたが、性能については「ドライ重視」や「雪上性能寄り」など銘柄によって特性が違い過ぎていました。また、日本には厳しい雪道環境の地域もあるので、スタッドレスのほうが普及した背景があります。
しかし、スタッドレスはアイスバーンに特化したイメージが強く、高速道路では少しタイヤの性能が物足りない印象があります。特にドライ路面での走行安定性については速度が高まると、フラフラして不安な面もあります。しかし、降雪地域ではサマータイヤのまま過ごすわけにはいかないですし、東京でも雪は降ります。都市部でもスタッドレスに履き替える人は意外に多いと聞きます。そこでオールシーズンタイヤに注目が集まっているわけです。
ベクターは圧雪路でしたら十分走れますし、ニーズにピッタリなタイヤだといえます。雪国ならスタッドレスを履くべきですが、首都圏や太平洋側の方ならベクターで冬を乗り越えることができると思います。4つの季節で使えますし、1年中交換せずに走れるのはとっても便利ですね。

高速道路での走行

北陸道を走ってみて、サマータイヤとの差異はほとんど感じません。100km/hで走行していても、しっかりとしたステアリングの手応えと、安心感が得られていますね。ドライの路面状況での走行安定性は、十分満足できるレベルです。ベクターとプリウスの相性がとてもいいのでしょう。
このプリウスはPHV=プラグイン・ハイブリッドですので、EVモードにすればガソリンを使用せず、電気だけで60kmぐらい走行可能です。もちろん一般道でですが、エンジンをかけないで走れますし、外部から充電もできますから、条件が整えば1ヵ月間エンジンを始動することなく使うことも可能となります。ですから街中を、電気だけで走るといったスマートなクルマの使い方もできます。とてもマルチなキャラクターという共通点で、プリウスPHVとベクターの相性が良いのも納得ですね。さらに、4代目プリウスにはモーター4駆の4輪駆動モデルがあり、ベクターと組み合わせれば活動範囲がより広くなると思います。ただし、本格的な雪に備えて、必ず滑り止めやチェーンなどを緊急用に備えておくべきでしょう。

一般道での走行

ノーマルのタイヤと比べて、一般道の印象はすごくステアリングが軽くなった印象があります。車庫入れであったり、Uターンであったり、低速領域でステアリングを深く切り込む状況で、操作が楽になりました。乗り心地については、プリウスPHVの標準装着タイヤと比べて、変化はあまり感じませんでした。
高速道路や砂浜において、そのウェット性能の高さは確認することができましたし、オールシーズン対応ということであっても、「どれも中間的な性能の組み合わせ」といった中途半端さではなく、ドライでもウエットでも満足できるレベルで、日常での使用ではとてもバランスの採れたタイヤだと感じました。

雨の高速道路での走行

エコカーは少し前まで燃費競争をしていましたから、転がり抵抗の低いタイヤが装着されていました。それでなにが犠牲になるかというとウエット性能です。最近は改善されてきましたが、やはりタイヤのファーストプライオリティは安全性。その部分でもベクターは優れていますね。安心して走れています。
走っている間に雨脚が強くなってきましたが、路面状況は水溜りができるほど酷くなっていませんけれども、ハイドロプレーンの兆候は一切出ませんし、高いウエット性能が安心感に繋がっていますね。

雨脚が強く、水捌けが追いつかないほどハードなウエットコンディションの高速道路を走りましたが、メーカーが選んだタイヤだけあってとても安定しています。タイヤの接地感が変わらないので、しっかりグリップしている感じが伝わってきます。当然ですが、新車装着タイヤとしてベクターがチョイスされているプジョー2008(以下2008)との相性は抜群です。具体的にはステアリングのセンターが「ビシッ」と締まっている感じで安心感が高い。SUVは腰高なため、サルーンに比べると不安に感じる方がいると思いますが、ここまで直進性が良かったら、余裕を持ってドライビングできます。
11月の北陸、しかも雨だと気温が一気に下がって、タイヤや路面の温度が低くなって夏の雨よりも滑るので特に注意が必要です。それでも低温でしっかりとグリップの出るコンパウンドを使用しているためか急な天候変化にも対応する能力はドライバーを助けてくれますし、心強いです。

ワインディング走行

2008に装着されているタイヤは205/50R17サイズですが、スポーティなハンドリングはそのまま活かされています。オールシーズン対応ということで、スタッドレスと違い「カチッ」としたフィールがあるので、ワインディングは気持ち良く走れます。ステアリングを切っていった際に、腰崩れせず、サマータイヤのようにスポーティなステアフィールが印象的です。オールシーズンの万能性をあらためて感じることができます。
標準装着している2008ではこの軽快感がオリジナルとなりますが、メルセデス・ベンツGLAにベクターをセットしたところ、ステアリングの操作感が軽くなって、乗りやすくなりました。それも特徴のひとつといえます。
ノーマルのタイヤと比べて、一般道の印象はすごくステアリングが軽くなった印象があります。車庫入れであったり、Uターンであったり、低速領域でステアリングを深く切り込む状況で、操作が楽になりました。乗り心地については、プリウスPHVの標準装着タイヤと比べて、変化はあまり感じませんでした。
高速道路や砂浜において、そのウェット性能の高さは確認することができましたし、オールシーズン対応ということであっても、「どれも中間的な性能の組み合わせ」といった中途半端さではなく、ドライでもウエットでも満足できるレベルで、日常での使用ではとてもバランスの採れたタイヤだと感じました。

千里浜なぎさドライブウェイ 砂浜での走行

千里浜なぎさドライブウェイは、日本でも数少ない砂浜を走れる有名スポットです。全長は8km。すぐ横が海なのでタイヤの性能が問われるところでもあります。雨上がりで、砂浜はいつもより柔らかい状況でした。
スタックしているクルマが何台もいる中、ベクターはトラクションをしっかり感じることができます。ちょっと、強くブレーキ踏んでみます。圧雪路プラスαぐらいの路面状況に近くて、雨の舗装路よりも滑りやすいですが、この直進安定性ならばグイグイ走れる。頼もしいね。折角遠くから来てスタックしては楽しみが半減してしまいますから、ベクターを履いてきて正解でした。
ワインディングで見せたスポーツ性、一般道の取り回しの良さや使いやすさ、ウエット路面での安心感や安定感、それでいて雪道まで走れる。タイヤは使用用途によって、一芸に秀でる銘柄が多いのですが、ベクターはまさにマルチプレーヤーです。100mの選手というよりは、 “キング・オブ・アスリート”として称えられる十種競技の選手という感じです。

※ドライバー個人の運転技量に基づく感想であるため、万人に性能を保証するものではありません。

インプレッション動画 from StartYourEnginesX(ドライ・ウェット性能)
インプレッション動画 from StartYourEnginesX(雪上性能篇)

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