タイヤの製造方法

タイヤがどのように作られているか想像できますか?タイヤはゴムを型に流し込めば出来るという単純なものではなく、構造が複雑なだけに、いくつもの工程を経て作られています。出荷まで大きく5つの工程があり、十分な検査を受けて製品として出荷されています。

タイヤの製造工程

混練

パーツ
作成

成型

加硫

検査

出荷

① 混練(ゴムの原料を混ぜ合わせる)

ゴム(合成ゴム、天然ゴム)と配合剤(カーボンブラック、硫黄、オイルなど)を混ぜ合わせ、板状にします。

【ポイント】 原料の配合はタイヤの種類や性能によって異なります!板状に加工したゴムが、各パーツを作る元になります!

② パーツ作成

タイヤの断面図 タイヤの各部の名称と内部構造、タイヤ内部の名称 1 ビード部 2 サイドウォール部 3 ショルダー部 4 トレッド部 5 チェーファー ビードワイヤー 6 カーカス 7 インナーライナー(チューブレスタイヤのみ) 8 ベルト(ラジアルタイヤのみ) 10 オーバーレイヤー 11 トレッドゴム 12 スタピライザー 9 タイヤの各部の名称と内部構造、タイヤ内部の名称

トレッド部分」「カーカス部分」「ビードワイヤー部分」の3つに分けて、各パーツを作成します。切る貼る、コーティングするといった工程を経てそれぞれのパーツが完成します。

タイヤ各部の名称

ビード部

ホイールと組み合わせる部分で、タイヤとリムを固定させる役目を持っています。

サイドウォール部

タイヤがもっともたわむ部分で、スムーズに屈曲することで、衝撃や遠心力に耐える役目をもっています。

ショルダー部

路面と摩擦で発生するトレッド部の発熱や内部の熱を発散する役目を持っています。

トレッド部

直接路面と接する部分で、トレッドパターンが刻まれ、グリップや排水、摩耗に大きく関係しています。

タイヤ内部の名称

チェーファー

リムとの摩擦からカーカスを保護する補強層です。

ビードワイヤー

ピアノ線を束ねたもので、圧力や遠心力によるカーカスコードの引っ張りをしっかり受け止めリムに固定します。

カーカス

全体の形を決定するタイヤの骨組みで、衝撃や荷重、空気圧に耐えるパーツです。

インナーライナーチューブレスタイヤのみ)

チューブの役割を果たす、タイヤ内部に貼り付けたゴムです。

スタピライザー

ビードを補強し剛性を上げ、コーナリングの性能を向上させます。

ベルトラジアルタイヤのみ)

カーカスを締め付け、トレッドの剛性を高めます。
バイアスタイヤはブレーカーが同様の役割を果たします。)

オーバーレイヤー

高速走行時などの遠心力からベルトの浮きや剥離を防止します。

トレッドゴム

直接路面と接地する部分で、タイヤの種類(性能と特性)によって原材料の配合に違いがあります。

トレッド部分の作成

練り合わせたゴムを、トレッドの型に押し出し、それぞれのタイヤ1本分の長さに切断します。

カーカス部分の作成

タイヤコードに練り合わせたゴムを擦り込み、それぞれのタイヤ幅に切断します。

ビードワイヤー部分の作成

タイヤに応じて必要な本数を並べ、練り合わせたゴムでコーティングします。

③ 成型(パーツの組み立て) / ④ 加硫(パターンや刻印をつける)

作成した3つのパーツを貼り合わせる成型から、金型に入れて加熱・加圧し、化学反させることによって、強力な弾力のあるタイヤに仕上がります。そして同時にトレッドパターンや刻印が施される加硫が行われ、一般的なタイヤの形に完成します。

【ポイント】 3つのパーツを貼り合わせた時点では、まるでレーシングタイヤのように、表面がつるつるしています。

⑤ 検査 / ⑥ 出荷

完成したタイヤは機械と人の目によって厳しく、傷や歪みなど様々なチェックを行ないます。厳しい検査をパスし、グッドイヤーのタイヤが誕生。出荷されます。

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